今年もこの時期がやってきました。「倉敷市学校音楽祭」
倉敷市内の小学5年生(一部他学年含む)と、中学・高校の吹奏楽部が一堂に会し、歌や合奏を披露し合う年に一度の大きな音楽行事です。私たちが子どもの頃は、「市民音楽祭」と言っていました。その当時から、幕間で「歌えバンバン」を歌っていたんですよ。毎年聴いても懐かしい(笑)
今年も、各小学校の音楽の先生方の趣向を凝らした選曲とアレンジを拝聴しました。ここ数年の傾向として、ラテンやポップスの曲を取り入れる学校が増えているようです。それだけ、子ども達が楽しく演奏できるよう‥とのお考えがあるのでしょうか。
昔ながらの古い歌にも良さがありますが、やはり子ども達は現代のノリのよいリズムの方が食いつきがいいようです。
ラテンやポップスは、楽しんでいる人達の雰囲気の中でノリやグルーヴ感というのが自然に生まれてくるもの。「ここでこうやって、先生の指揮を見て体を動かして、音楽に合わせなさい」といって指導されてやることではないんですね。
専門的なことをいえば、強拍と弱拍の取り方、どちらにアクセントを持ってくるか等、クラシックとポップスには正反対の解釈が必要になります。しかも、頭で理解しているだけではなかなか体は動かず、リズムに乗り切れません。
基礎はしっかりと身につけながらも、いろいろなジャンルの音楽を柔軟に受け入れられるセンスを磨きたいものですね。
※場合によっては‥特にクラシックでは、無駄に体を動かしすぎて拍感が悪くなる場合もありますので、曲のTPOによって体の使い方はコントロールする必要があります。なんでもかんでもノリノリで弾く方がよいと鵜呑みにしないでくださいね。
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それにしても、子ども達のあの純粋な声って心打たれます。コンクールにエントリーする合唱団のようなハイレベルなものではないのに、ステージから生命力が溢れ出ていて、私自身、音楽の原点へ戻されるような思いをします。
うちの生徒さん達も、体が自然に動いていて、音楽を感じながら堂々と演奏してくれていました。学校での練習のときにも、先生から褒められたり、困っている子のサポートをしたり、がんばっていたようです。「Lippia 先生のところで習ってる」というと、「じゃあ、もう少し弾けるパート増やしても大丈夫ね」なんて言われた子もいて(笑)、学校の先生にも覚えていただいているようです。
日頃伝えたいと思っているレッスンの成果が出ていて、とてもとても嬉しかったです。
今年も素敵な歌や演奏をありがとう。先生方もお疲れ様でした(^_^)/