井村コーチの金言

以前からシンクロナイズドスイミングの井村雅代コーチが好きです。「日本シンクロの母」「鬼コーチ」として有名な方ですが、人生のすべてを選手たちの心技の成長のために捧げている点で、教育者として尊敬できる点をたくさん持っている、魅力的な先生だと思います。

 

当教室が掲げているコンセプト

 

『時にはたのしく、時にはきびしく、時にはおもしろく』

 

この言葉通り、私はただのやさしくて楽しい先生ではなく、むしろ厳しい先生です。(そのことは、生徒たちが一番よく知っていますよね^^;)ただ、厳しいことを言う時に必ず心がけていることがあるのですが、それがまさしく、井村コーチがお話されていたこととまったく同じなんです。おこがましいことですが、もう「我が意を得たり!」と膝を打った次第。

 

 

【叱る絶対三点セット】

 ①相手の悪いところをハッキリ指摘し

 ②直す方法を指導する

 ③それでいいかどうか、直ったかどうか、OKかNGかをきちんと伝える

 

「子どもは褒めて育てる」という言葉が世の定説となって久しいですが、それはあまりにも暴力的なまでに理不尽に厳しすぎた昔の教育論への反発から、一旦ものすごく反対側の極に触れすぎて独り歩きしていると私は常々思ってきました。やはり何でも中庸が大切。

 

やはり「褒める」と「叱る」の両方がバランスよく存在していないと、子ども達はとても偏った成長をすると思うのです。これはピアノ教師として長年多くの子どもたちとそのご家庭と接してきて、肌で感じていることであり、同業者の間でも必ず話題になります。「やっぱり決め手は親だよね。私たちがどんなに努力しても、ピアノは弾けるようにはならない」と。学校の教師や塾講師をしている、いわゆる教育業界に従事している友人たちも一様に同じことを言っています。

 

我が子のために本気で叱ってやれるのは親。そして次に近しい周りの大人でしょう。そしてもちろん、心から褒めてやり、一緒に喜んであげられるのも親や関わった大人達です。

以下の井村コーチの言葉にハッとする方、いらっしゃるのではないでしょうか。

 

『叱るだけで直す方法を言わなかったら、選手は自信を無くすだけです。テレビは、私が叱っているところしか映さないですけど(笑)』

 

『もちろん長所を伸ばすことは大切です。でも、短所や苦手なことに目をつぶるのは絶対に駄目です。短所を克服することを避けていると、それが引け目になって精神的な弱さにつながるんです。そして「いざ」というときに、その弱さが出て致命傷につながってしまいます。』

 

『人を説得するだけのオーラというものは、その子がどんな事をしてきたか、どんな事で自信をつけてきたか、そして心の感動みたいなものをどれだけ経験してきたか、たくさん綺麗なものに触れ感動してきたか・・・そういうのは怖いけど出ますよね。』

 

『ストイックな子がいないの。「みんな仲良く」が好きだもん。ストイックな部分が消えてしまって、それはゆとり教育の失敗ですよ。そしてさらに問題はゆとり教育の世代が親になっていく。それは最悪。ゆとりがゆとりを教育するということはもう全然ダメやと思いますよ。』

 

『言うことだけは言うけど「そのためにあなたは何をするの?」と聞くと何も無いの。試合に負けると「私たちがんばったもんなぁ」って、自分で慰め、自分へのご褒美で自画自賛。頑張ってるかどうかはコーチが見て判断するんです。選手が自分で決めるもんじゃない。』

 

 『子どもが育つ中でどんな人と出会ったか、どんな信念を持った親に育てられたかっていうのはその子の運命よね。子どもは親を選べないから気がつけばその親の子になっている。一本筋の通った親に育てられれば、子どもはそうやって育っていくし、やっぱり心が一番大事やね。』

 

 

▼ “大切なのは心の教育”「シンクロの母」井村雅代コーチ スペシャルインタビュー

 http://physiqueonline.jp/specialist/trainer/page153.html