「この曲、前は弾けてたのに全然弾けなくなってる…」という人、いませんか?
じつはこれって、当たり前のことなんです。忘れちゃうんです。
どういうわけか、一度は完璧に弾けて、合格までもらえるようになっていたのに、
しばらく弾かないでいると、全然弾けなくなっていることに気づきます。
このため、プロのピアニストは自分のレパートリーはいつでも弾けるように、
平素から数時間かけたメンテナンスのための練習を欠かしません。
自転車や泳ぎなどは一度マスターすれば生涯できるのに、楽器や語学に関しては通用しないようだ
…というのが指導者のあいだでは定説ですが、そのメカニズムは解明されていないようです。
英語圏の国で生まれて英語がペラペラだったのに、日本へ帰国してだんだん日本語に慣れたのと
入れ替わるように、今度は英語が話せなくなった…という人は多く、
英会話教室を主宰している私の知人にも、せっかく体得した英語を忘れないために、
1日の数時間は必ず英語で過ごす時間を設けて、お嬢さんのバイリンガルを守っている、という
人もいます。楽器と語学の習い事をさせる際は「毎日続ける」ことが前提なんですね。
というわけで「もう弾けるようになったから、やらなくても大丈夫♪」
「先生はもうしなくていいって言ってたもん」とお子様が言っていたら、
それは勘違いしていますので(笑)宿題になっている曲のほかにも、ぜひ合格した曲も
弾かせてあげてみてください。
何より、なかなか進まない譜読みの合い間に、スラスラ~っとお気に入りの曲を弾くのは
気分転換になりますよ(^^)/